読書・文学

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アーヴィング「スケッチブック」-寡婦とその息子-から考える「解放」としての死

ここ最近、アーヴィングの「スケッチブック」を読んでいる。19世紀に書かれたエッセイだ。冒頭のアメリカからヨーロッパに到着するまでを書いた「船旅」は、現代の旅行記として読んでも違和感がなく、数百年の時を経ても、感じることはこんなにも変わらない...
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26/2/22ブルーノート東京「大西順子セクステット」/時代に抗う人の色気の話

先日ブルーノート東京に行った。表参道交差点付近の華やかさを背にして、どんどん暗い方へ進んでいくとひっそりした先にみえる、どの駅からも不便なのに、日本でいちばん有名なライブハウス。更に料理が美味しく音響もいい。見た演目はジャズピアニスト、大西...
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オイゲン・ヘリゲル『弓と禅』/的を狙わずに的を射る

オイゲン・ヘリゲルの『弓と禅』は、ドイツ人哲学者による弓道体験記。この本が広く読まれてきた理由のひとつに、「ライ麦畑で捕まえて」の作者、サリンジャーの愛読書だったことがある。彼の最後の作品『ハプワース』には、本書で繰り返し語られる「的を狙う...
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関係の終焉は闇か光か/江國香織とフィッツジェラルドを読みながら考えた

最近江國香織のエッセイを立て続けに読んで好きだなあと感激し、今日は「号泣する準備はできていた」という小説を手に取った。かなり冷房が聞いたカフェでページを開き、読み進めるうちに更に体が冷えた気がした。そこに書かれているのは崩壊した、しかかって...
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フィッツジェラルド「お坊ちゃん」感想/親しい人の死で解放されるということ(ネタバレあり)

フィッツジェラルドの短編『お坊ちゃん』を読んだ。裕福な家に生まれたアントンの、必ずしも幸福ではない人生を覗き見るような小説。そんな話の中で何よりも強烈だったのは、最愛の人があっけなく死んだことで、アントンの中の長い停滞がほどけ、新しい一歩を...
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「捨てる」は自分の至らなさを認めて前に進むこと/近藤麻理恵「人生がときめく片づけの魔法」

久しぶりにコンマリこと近藤麻理恵さんの処女作「人生がときめく片づけの魔法」を読んだ。この本の内容はいたってシンプル。片付けられると人生が変わる。そして片付けるために大切なのは捨てること。ちょうど引越しが迫っていて日々捨てる、を意識していたか...
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サン=テグジュペリ『人間の大地』/死ぬことが少し怖くなくなった、その理由

「いい本」とは何だろう、と考えた時に私がいちばんに思うキーワードは「自分にはない新しい視点、しかもためになる」。今回たいそう感激したサン=テクジュペリのエッセイ集『人間の大地』はまさに私にはない視点の連続で、読み終わった後、まるで今までの自...
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夏目漱石「草枕」/絶望の中での生きる智慧

『少女ポリアンナ』という、世界名作劇場でアニメにもなったエレナ・ポーターによる児童小説がある。新訳 少女ポリアンナ (角川文庫)孤児になったポリアンナは気難しい親戚に引き取られ、なかなかひどい仕打ちを受けるのだけど、亡き母から教わった「よか...
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ヴェルコール『沈黙のたたかい』/戦争反対?本当に?

戦争反対、という言葉に違和感を感じるようになったのは、中学生の頃だ。小学校の時に「ヒロシマのうた」という教材を3か月ほどかけて読み説く国語の授業を受け、その時点では戦争はよくない、戦争反対、という思いを強く持ったのだけど、その後歴史の授業で...
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アガサ・クリスティ『春にして君を離れ』(1944)/加害性と向き合う

毎月参加している読書サークルでアガサ・クリスティの『春にして君を離れ』を読んだ。この本、10年前くらいに読んだ時は「いい話」という印象だったのに、再読したらいい話どころか、人が死なないホラー。配偶者と子どもの人生を自分のもののように口出しを...