読書

読書・文学

梨木香歩「春になったら苺を摘みに」/世界の善を信じられるたったひとつの方法

梨木香歩という作家を知ったのはつい最近のことで、一番最初は作者の「家守綺譚」という、これぞマジックリアリズム!という小説だった。それは屏風の中から死んだ親友がボートに乗って出てきたり、庭の池から河童が現れたりと、そんな摩訶不思議な、それでも...
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39/100 フランソワ•ジャコブ「可能世界と現実世界」/ブリコラージュな生き方

「友達」は時に自分だけだったらとても辿りつかない世界への接点をひょいと与えてくれる。今回全く手に取ることを想定していない本に出会うにいたったのは、私の大切な友人兼コーチの譲さんから紹介されたのがキッカケだ。それがとても興味深い本で色々考えさ...
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38/100 谷崎潤一郎「陰翳礼讃」/陰があるが故の光

新年に手に取る本、訪れる場所にはどうしても「縁起」を担ぎたくなる。2021年、執筆業を再開し、そしてメディアに出ても後悔しないように、綺麗になりたい私が手に取った本は、ノーベル文学賞候補に何度もあがった谷崎潤一郎の名エッセイ「陰翳礼讃」、ひ...
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33/100 田丸久美子著「シモネッタのデカメロン」/感性の変遷と惰性、そして心の痛みについて

妊娠する前の私は不倫・三角関係なんていうねじれた性愛を取材しては文字にしていて、ライター時代の名刺にも「得意分野:婚外恋愛」なんて書くほどだった。ところが子が産まれおかあさん歴が長くなるにつれ、そういった話にあまり興味が持てなくなった。イタ...
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32/100 村上春樹著「東京奇譚集」/とある日の偶然の一致について

ラ・ブランシュというフレンチのレストランに行った。この店を知ったのは、一時期定期的にごはんを食べにいっていたシェフ見習いのHさんが「東京でいちばん行くべき店」と断言していたからだ。その後今のパートナーと一度行って、「さすがHさんの薦めた店だ...
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31/100 リチャード・ブローティガン著「アメリカの鱒釣り」/赤いドレスの女は何を?

本を読んでいると、時々、思わぬところにたどり着く。きっかけは江國香織の「泣く大人」というエッセイを読んだことで、そこで紹介されていたリチャード・ブローティガンの「西瓜糖の日々」という本に興味を持ち手にとった。それは私が思っていたのと全然違う...
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29/100 エイミー・E・ハーマン著「観察力を磨く名画読解」/ 自分を変える、ひとつの方法

10代の頃からふいにとられる写真が苦手だった。原因は猫背とO脚。意識すればきちんと立てるのだけど、その集中力は「写真撮ります」と声がけされてしばらくの間しか無理。ふいにうつりこんでしまった写真をみると落ち込むから、いつからかカメラを避けるよ...
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28/100 江國香織著「泣く大人」/ 幸福な食べ物と、それで構成される骨

毎週金曜日は、会社のオンライン交流イベント。今週のお題はコロナ禍で身につけたスキル、で、グループにわかれてフリートークをした。自分自身のことで私が思い当たったのは、スキル、というよりは情報で、それも家の近隣のテイクアウト/デリバリーできる店...
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27/100 清水義範著「映画でボクが勉強したこと」/「好き」を一覧にして眺めてみたら

ふと思い立って、クローゼット管理アプリを入れてみた。前々から似たような服を買いがちで、一体今、自分がどういう服を持っているか整理したいな、とは思っていた。とはいえ、アプリをインストールして、1着毎に写真をとって。こんなこと、全部の服に対して...
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25/100 トルーマン・カポーティ著「草の竪琴」/そこを含めて私は私

人生でいちばん勇気を出したのは、前の夫との離婚を決めた時だ。子を産んだら家庭に軸足を置いてほしい、というのが元夫の望みで、家庭観が合わない以外は理想的な人だった。私が少々仕事をセーブして、子を育てることに軸足を置く。それだけでいいはずで、た...