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makicoo — essays 2017–2026

思い込みを、いま、超えていく

2025-10-20 / 考えごと・人生 / ショパン・ショパンコンクール・エチュード

ショパンコンクール2025、今晩0時からはいよいよ本戦の最終日。
前回もそこそこ観ていたものの、今年はピアノの話をする仲間が増えたおかげで、それよりもずいぶん長い時間、さまざまなコンテスタントの演奏を聴いた。
そして我ながら驚くのは──この曲を弾きたいな、と自然に思う瞬間が増えたことだ。

2021年の前回大会の時、私がそれまでに弾いたショパンの曲でいちばん難しかったのは幻想即興曲だった。
幻想即興曲を弾いたのは高校3年生のとき。この曲まで弾けるようになったという達成感はあった一方で、ショパンのエチュードまでは辿り着けなかったという寂しさがあった。当時は、音大に行かなければピアノはもう上達しないものだと思い込んでいた。

ところが、4年前のショパンコンクールのあと、いくつものきっかけが重なってピアノを再開することになった。
最初は「昔弾けていた曲をまた弾けるようになりたい」という気持ちだけだったのに、練習を重ねるうちに欲が出て、なんとバラード第1番に挑戦することにした。
先に再開していたバイオリンで、コツコツ続ければそれなりに難しい曲も弾けるようになるという手応えを感じていたのが大きかった。
そしてクオリティはともかく、1年かけて取り組んだ結果、発表会で弾き切ることができた。
その後、ベートーヴェンの《テンペスト》に取り組み、今はバラード第2番を練習している。

4年前、ショパンコンクールは「手の届かない曲を、コンテスタントたちが華麗に弾くのを眺める場」だった。今は「自分が次に弾きたい曲を探す場」になっていることにハッとした。

バラード第2番の速いパートをもっと速く弾くために、黒鍵のエチュードを練習し始めた。
これが意外に弾ける。コツコツ続けていけば、いつか弾けるようになるという確かな自信がある。

──ショパンのエチュードまで辿り着けなかったと感じていた18歳の私の思い込みを、48歳の私が、いま、超えていく。





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