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『リロ&スティッチ』映画が魅せてくれたあたたかい世界のこと

2025-06-22 / 映画・ドラマ / 映画・感想・リロアンドスティッチ

『リロ&スティッチ』を観た。物語は、両親を亡くした姉が自分の夢や未来を犠牲にしながら、6歳の妹となんとか二人で暮らそうと必死になっているところから始まる。けれど、姉は忙しくて時間がないし、妹はやんちゃで友達とも馴染めず問題ばかりを起こし、ふたりの生活は今にも崩壊しそう。そこにエイリアンのスティッチが現れ、状況はさらにめちゃくちゃになって……でも最後はすべてがうまくいってハッピーエンド。ざっくり言うと、そんな話だった。

そういえば、宮﨑駿の『火垂るの墓』も、両親を亡くした兄妹が必死に生き延びようとするストーリーだった。現実に近いのは、きっと『火垂るの墓』の方だろう。子供たちだけで生き延びるのはとても難しい。そもそも隣の家の人があそこまで親身になってくれることもそうそうない。民生委員があそこまで話のわかる人とは限らないし、スティッチを追っていたFBIがあっさり態度を変えるのも、現実ではまず考えにくい。

でも、そういう「都合のいいストーリー」を物語に仕立てて、世界をあたたかくみせてくれることが、映画の力であり魅力なんだとも思う。

ふと、『ビッグ・フィッシュ』という映画を思い出した。父親のホラ話に悩まされ、長年あまり良好とは言えなかった息子と父の関係。でも、父親の死の間際に最後に息子は「あの話は全部ウソじゃなかったんだ」と気づく。現実にはきっとあり得ない。でも、あの映画を思い出すと、とても暖かい気分になる。

SNSを見ていると、本当に悲惨な話がいくらでも転がっていて、時々この世の中がとても怖くなる。でも映画は、「世界はそんなに悪くないよ」と、強引に視点を変えてくれる。

「リロもスティッチもよかったね」と満足そうに話す子の姿を見て、「連れてきてよかったな、観てよかったな」と心から思った。そんな、久しぶりの映画鑑賞だった。

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