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前田裕二「人生の勝算」/人生のコンパスを持つ大切さ

2017-07-26 / 読書・文学 / コラム・書評・コンテンツ会議・前田裕二・人生の勝算

仕事の関係でアメリカにきている。そして先週、週末を利用して、セドナという街に旅行した。セドナまでは片道8時間。滞在できたのは24時間ちょっと。

シカゴからなら、たとえばニューヨークへは3時間。アクセスもいいし、見どころもたくさんある。どうせ行くならもっとゆっくりできた方がいいのでは、ニューヨークの方がいいのではと少し悩んだ。

結論、たった24時間ちょっとしかいられなかったとしても、行先がセドナでよかった。そう心から思える、本当に素敵な旅だった。そして効率がいい、と、やりたい、は違うなというのを、身をもって体験した。

ニューヨークは観光地として人気の都市だ。話題のお店やレストランに事欠かない。ただ、私が行きたい、みたい、と願ったのはセドナの雄大な自然で、それは24時間の滞在のために片道8時間かけても行く価値がある場所だった。



セドナからシカゴへの帰り道に、前田さんの「人生の勝算」を読んだ。

この本で心に残ったのは下記の箇所だ。

「自分にとって大切なことを選び、決めていないと、自分以外の他者の幸せが羨ましくて仕方がなくなるかもしれません。」

「選ぶ、ということは、同時に、何かを捨てることです。(中略)人生の質を高めるには、選択と集中です」

前田裕二「人生の勝算」

アラフォーになって気づいたことのひとつに、人生の多様さがある。特に女性は未婚/既婚、子持ち/子なし、フルタイム/パートタイム/専業それぞれの掛け合わせごとに、驚くほど人生の中身が違う。
どれにもそれぞれいいところと、不自由なことがある。だから前田さんのいう

「自分にとって大切なことを選び、決めていないと、自分以外の他者の幸せが羨ましくて仕方がなくなるかもしれません。」

これは女性だと、特に感じることが多いように思っている。

4年前、「離婚」という決断をする時、いちばん私の中でひっかかってたのも、そのことだった。世の中的には既婚×子持ちがよしとされている。そこに背を向けて本当にいいのか、ということをずっと考えた。

ただ「人生の勝算」を読んで、あらためて思った。自分の人生を生きられてるか、と自分自身に問いかければ、ちゃんと「YES」と言える。やりたいことをやる人生を4年前に選んだ。そして少なくとも今の時点では、それをちゃんとできている。

1日のほとんどの時間、仕事に明け暮れる僕の人生と、仕事は必要最低限で効率的にこなしつつ、家族との時間を一番大切にする兄の人生。幸福の価値観は人それぞれですから、どちらが上も下もありません。最も不幸なことは、価値観という自分の船の指針、コンパスを持っていないということ。そして、持たぬが故に、隣の芝生が青く見えてしまうことです。

前田裕二「人生の勝算」

世の中の、ではなく、自分のやりたいことに、フォーカスをする。
より得かどうか、ではなく、自分がどうしたいか。
そして選んだ結論に上も下もない。

前田さんの言葉にとても励まされた。

私の人生の生き方、それは今回の旅に象徴されているように思う。
8時間かけて24時間しかいられない、だけど心から行ってみたい、場所に行く。

人生のコンパスをきちんと持ってさえいれば、そんな旅にも自分にも、胸をはって生きていける。そう思う。

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